タコと言えば、兵庫県の明石が有名ですが、広島県南部に位置する三原は、瀬戸内海でも有数のマダコの産地として知られています。
三原の海は、タコの生息に最適な環境で、江戸時代からタコ漁が盛んに行われてきました。
タコ漁は早朝からスタートし、タコツボを沈めた場所へ船を走らせます。船の通行量が多い瀬戸内海に位置する三原では、タコツボの仕掛けの目印としてブイなどは用いず、島と山の位置から割り出すそうです。
船着き場を歩いていると、たくさんのタコツボが積み上げられているのを目にします。
三原のタコは、瀬戸内の速い潮に耐え岩にへばりついていることから、身が引き締まって、こりこりとした歯ごたえが特徴です。
お刺身はもちろん、タコ焼き、タコ天やタコ飯など、タコを使ったいろいろな料理が楽しめます。焼いたタコイボを入れたお酒、「タコ酒」なんていうのもあるそうです。
三原は、別名「浮城」とも呼ばれていた三原城を中心に栄えた城下町。現在は、天守台など一部を残すのみですが、なんと本丸跡の上にはJR三原駅があり、天守台へは駅構内からアクセスできます。
ちなみに、三原では毎年8月8日は「タコの日」。タコの供養式、いろんなイベントが開催されるようです。
三原へは、広島からJRやバスを使えば約1時間15分。歴史ある街並みを散策したり、瀬戸内海のグルメを味わってみたり、日帰りの旅にお勧めの場所です。